| 富士グループ・パビリオン (管圧式 空気膜構造エアドーム) |
(2002/09/30)

■2002/09/16〜21 チューブ原型の製作
■2002/09/22〜25 チューブ形状微調整
■2002/09/26 シムを挟んで長さ延長
■2002/09/30 形状微調整と型取りの準備
2001/09/16〜21
チューブ原型の製作
さて、「富士グループ・パビリオン」の製作です…
1. みどり館は「FRP貼り40面鉄骨ジオデシック ドーム建築」
2. 日立グループ館は「鉄骨スペースフレーム円形張出し床ピロティ建築」
そして この 富士グループ・パビリオンは「空気膜構造のチューブ連結型エアドーム建築」となります
大阪万博以前の海外での万博でも 「ジオデシック ドーム」や「ピロティ」は お目見えしてます
しかし 大阪万博で 初披露目となった、画期的な建築が 「ニューマチック・ストラクチャー」
または日本語で当時は「空気膜構造」と呼ばれた「エアドーム」でした
ほんと…画期的だったんですよ〜普通は 巨大な建築物って 鉄骨や鉄筋コンクリート、レンガや石や太い木材など
丈夫で重い素材で建てるものじゃないですか!
それが気密加工したキャンパス地のチューブを 空気で膨らませた巨大建築ですよ〜
では模型製作開始…
万博開催当時、小学生だった私は
ビニールチューブで
「富士グループ・パビリオン」の模型を 自作経験している…
その経験から、「ビニールチューブだけでは
ビニールチューブにしか見えない!」
そこで、縫合部分のくびれを再現してみることとした…
↓円形にプラ棒を植え込み、ビニールチューブに油性ペンで目印付け


(当然として、目印付けは 現物写真から縫合部の数を算出)
油性ペンの目印に ↓パイプカッターで 凹部付け

ビニールチューブって
柔軟な素材ですよね…この柔軟性って
弾性変形の範疇ですが
より大きな力を加えると
塑性変形の領域に達して跡が残ります
パイプカッターで切れない程度で均等に凹部付けします
この均等作業が難しく、不均等になるとチューブの長さがバラつきます
↓凹部付けの有無で 質感が変わるでしょ!


「富士グループ・パビリオン」の図面と設計時の計算資料によると
中央部は 厳密な半円形になっています↓

でも、完成後の実物写真を観察する限り、自重で変形して歪んだ半円形です
この微妙なラインを再現するため、
チューブ内にアルミ棒の芯を入れて自在に曲げてみました…
使用したビニールチューブは 外径8ミリ/内径5ミリの高圧エアホース
芯のアルミ棒は 外径5ミリ…アルミもこの太さになると
自在に曲げるには
ちょっと難儀な丈夫さなので 熱処理で焼きなましした
↓チューブ内にアルミ棒の芯入りと 芯無し


芯無しだと 素材のチューブの反発力で
目的とは逆の形になってしまいます
また、芯入りにすると もう一つの利点があります…
両端部のきつい湾曲部では
芯無しチューブだと折れて潰れてしまうんです

中央から両端に向かってチューブが揃うと…

「富士グループ・パビリオン」らしくなってきました


2001/09/22〜25
チューブ形状微調整
更にアルミ芯を微妙に曲げて隙間ができないように形状微調整を続ける…




↓このように 各チューブは複雑なS字カーブを描く


と…ここで 問題発生!
どうも未だ
実物写真と比べて形が似ていないので調べていたら…
↓の写真の「⇔」で示した両端の妻間の長さですが…(注01/妻とは?)

チューブ直径が8ミリで16本並んでいますから…単純計算で8×16=128ミリ
ところが実物の航空写真↓から割り出すと138ミリ?…

航空写真からの割り出しは、敷地が 110メートル×89メートルってデータから
1/500で 220ミリ×178ミリという比率で算出したのです…
(注01/妻=建物などの正面を平(ひら)というのに対して、側面をいう語。建物ならば棟と直角の側面。建物の末端のところ。軒端。)
実物では写真↓のように
ワイヤで両端を固定するために引っ張っています

そうなのです…流石風船建築!…ワイヤで引っ張っられて伸びちゃってるのです
さあこれを どうやって再現しましょうか(;^_^A
1/500で 10ミリの伸びは 実物では
5メートルに相当します…凄いな
でも 円形の基礎部分の直径が 50メートルだから…5メートルで
一割か
もっとも、風船建築だから 一割の寸法変化も不思議じゃないか…(;^_^A
2002/09/26
シムを挟んで長さ延長
↓プラ板のシムを挟んで 均等な隙間を作る

シムは 実験の結果、0.8ミリ厚が 適当でした



↑延長修正前と ↓延長修正後


だいぶ 実物写真に 近づきました
でも、未だ違う!…
それは ワイヤーが 斜め下に引っ張っているので
両端のアーチは 下に垂れ下がってしまっているんですねぇ〜(;^_^A
設計通りなら両端のアーチが 一番高くなるのに…
↓出口側は 外側から3番目が、入口側は 外側から2番目が
一番高い!

この垂れ下がりは 再現すべきか否か?…悩んだ末
模型として カッコ悪いので 再現しない事にしました(;^_^A
2002/09/30
形状微調整と型取りの準備

↓悩んだ末、「垂れ下がり」を 模型として
カッコ悪くならない限界で再現




↑型取りの準備で 内部に粘土を 詰めた
↓形状微調整を 各段階で 比較



↓会場内での
富士グループ・パビリオンの位置
